PESとRIP SLYME脱退の真相|不仲といじめ告白の全経緯と2026年現在
2000年代の日本の音楽シーンを軽やかに駆け抜け、ヒップホップをお茶の間にまで浸透させた立役者である5人組グループ・RIP SLYME。その中核として、中毒性のあるメロディラインと卓越したラップスキルで数々のキラーチューンを牽引してきたのがPESでした。しかし、グループの活動休止を経て表面化したのは、華やかなステージの裏に隠されていたあまりにも深い亀裂と、長年にわたる精神的な葛藤の記録でした。
「2017年9月にはすでに脱退していた」という衝撃の告白から時が経ち、グループの3人体制での再始動やPESの精力的なソロワークなど、それぞれの歩みは明確に分かれています。なぜ国民的人気を誇ったグループは決定的な別れを迎えたのか。ネット上で囁かれた不仲説やいじめの経緯、関係者の発言、そして2026年現在の両者の立ち位置まで、客観的な事実に基づいてその真相を読み解きます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:PESは2017年9月にRIP SLYMEを正式脱退しており、公表まで約4年間のタイムラグが生じていた。
- 要点2:SNSや配信で告白された「20年近くに及ぶ精神的圧迫や関係性の不均衡」が脱退の根本的な原因となった。
- 要点3:2026年現在、グループは3人で活動を継続し、PESはソロとして独立。双方の復帰や合流の可能性は極めて低い。
【脱退理由の核心】PESがRIP SLYMEを去った決定的な引き金
RIP SLYMEが活動休止状態に陥った直接の契機として一般に記憶されているのは、2017年4月に報じられた元メンバー・SUの女性問題でした。しかし、実態としてのグループ崩壊はその裏で静かに、そして決定的に進行していました。公式発表や関係者の証言を丹念に追うと、PESがグループを離れる決断を下したのは2017年9月のことでした。
長年、グループ内の楽曲制作やメロディメイクにおいて重責を担ってきたPESは、クリエイティブ面でのプレッシャーのみならず、メンバー間の人間関係において修復不可能なレベルの孤立感を抱えていました。「音楽活動を純粋に楽しむことができない」「これ以上同じ空間に身を置くことは精神的に限界である」という悲痛な思いが、脱退届を提出する決定打となったとされています。
ところが、この脱退の事実は当時ファンやメディアに向けて一切公表されませんでした。事務所側の事情やグループのブランド管理の観点から情報は伏せられ、表向きは「グループ全体の活動休止」という曖昧な表現で処理されたことが、後の大きな火種となっていくのです。

不仲といじめの真相|インスタライブで語られた20年間の葛藤
沈黙が破られたのは、脱退から約4年が経過した2021年秋のことでした。他のメンバーが新プロジェクトや配信活動をスタートさせる中で、ファンからの「なぜPESは参加しないのか」「メンバーと仲直りしてほしい」という無邪気な声がPES本人に殺到。これに対し、PES本人がSNSやインスタライブを通じて自らの言葉で真実を明かしました。
配信や投稿の中で語られたのは、ファンが抱いていた「仲良しグループ」というパブリックイメージを根底から覆す内容でした。PESは「20人近くのスタッフやメンバーの前で執拗な叱責や冷遇を受けた」「グループ内での発言権や尊厳が奪われていた」「何度も対話を求めたが、まともな話し合いの場すら持たれなかった」といった主旨の告白を行いました。
特に衝撃を与えたのは、彼が「いじめ」「ハラスメント」と受け取らざるを得ない状況が、メジャーデビュー前後の結成初期から約20年間にわたって日常化していたという点です。ステージ上で見せていた息の合ったパフォーマンスの裏で、特定のメンバーとの間に埋めがたい主従関係や感情的な抑圧が存在していた実態が浮き彫りとなり、リスナーコミュニティに計り知れないショックを与えました。
【実態検証】RYO-Zら他メンバーとの関係性と再始動時の対応
ファンが最も注目したのが、グループのリーダー格であるRYO-Zとの関係性でした。最前線でグループの顔としてメディアに露出し続けたRYO-Zと、職人気質に楽曲の質を担保し続けたPES。2人の間のコミュニケーション不全は、単なる意見の相違を超え、修復不能な断絶へと至っていました。
2022年、RIP SLYMEはRYO-Z、ILMARI、DJ FUMIYAの3人体制で本格的な再始動を発表します。この際、PES側に対して事前のアナウンスや過去の経緯に関する正式な謝罪・対話の場が設けられた形跡は確認されませんでした。PES自身もSNS上で「何も知らされていない」「関知していない」と複雑な心情を吐露しており、組織としての再編成プロセスにおいても両者の溝は埋まらないままでした。
公の場で見せたRYO-Zらのコメントは「過去のいざこざを乗り越えて前に進む」というトーンに終始し、PESが訴えた精神的被害の具体的内容に対する直接的な言及は避けられました。この対応の差異が、ファンの間でも「組織防衛を優先した対応」と「個人の尊厳回復の訴え」として意見を二分させる要因となったのです。

【客観データ比較】RIP SLYMEの体制変遷とPESの歩み
グループの歩みとPES個人のキャリアの推移を時系列データで整理すると、両者の方向性の乖離がより鮮明に浮かび上がります。
| 時期・フェーズ | 詳細・体制データ | 当時の主な活動状況 | 編集部の見解・客観的評価 |
|---|---|---|---|
| 全盛期(2001–2016年) | 5人体制(RYO-Z, ILMARI, PES, SU, DJ FUMIYA) | メガヒット連発、武道館・野外フェス常連 | 商業的頂点を極める一方、内部ではクリエイティブの偏りと人間関係の歪みが蓄積。 |
| 活動休止〜脱退(2017–2018年) | SUの不祥事報道、PESが2017年9月に脱退届提出 | グループ活動完全停止、公式サイト閉鎖(2018年) | 対外的な説明を欠いたまま活動が凍結され、PESの孤立が決定的なものとなった時期。 |
| 真相告白期(2021年) | PESが脱退の事実と長年の不遇をSNS・配信で公表 | 他メンバーのYouTube活動開始に伴う反響 | ファンコミュニティに激震。「仲良しグループ神話」が完全に崩壊した瞬間。 |
| 再始動と分岐(2022–2025年) | RIP SLYME:3人体制でフェス・新曲展開 PES:独立レーベルでソロ活動 | それぞれが別個の音楽活動を本格化 | 法的な整理と音楽的住み分けが進行。感情的な和解はないまま実務的距離を維持。 |
| 現在(2026年最新) | 完全なパラレルキャリア(合流の動きなし) | 3人体制のライブ活動定着/PESの楽曲提供・独自ライブ | 過去のグループ像への固執から脱却し、双方がそれぞれの音楽的アイデンティティを確立。 |
一般に知られていない盲点とネットの誤解
ネット上の議論では、しばしば「PES=完全な被害者」「他メンバー=悪質な加害者」という二元論、あるいは逆に「PESが一方的にグループの輪を乱した」という極端な言説が散見されます。しかし、長年音楽業界を取材してきた視点から構造を紐解くと、事態はより複雑な組織病理を孕んでいました。
最大の盲点は、彼らが「思春期の友人関係の延長」で成功してしまった点にあります。学校や地元のコミュニティで形成された特有の力関係(スクールカーストや先輩・後輩関係)が、数億円規模のビジネスが動くプロフェッショナルな現場にそのまま持ち込まれてしまいました。ビジネス上の契約やマネジメントによる適切な労務管理が機能せず、友人間特有の「甘え」と「無神経さ」がハラスメントへと変質していったのが構造的な実態です。
また、「PESがRIP SLYMEの楽曲を一切歌えないように制限されている」という噂も一部で囁かれましたが、作詞・作曲の著作権上の権利関係は適切に処理されており、法的な縛りというよりは、PES自身の精神的な区切りとしてグループ曲から距離を置いているというのが正確な事実です。
【プロの結論】幼馴染組織における「心理的バウンダリー」の崩壊
この問題から得られる社会学・心理学的な教訓は、「親しい関係性ほど明確な境界線(バウンダリー)が必要である」という点に尽きます。
バンドやクリエイティブチームにおいて、友情と利害関係が過度に一体化すると、「相手は何を言っても許される」「場を盛り上げるためのイジリは正当化される」という錯覚が生じます。受け手側が長年我慢を重ね、ある日突然限界を迎えたとき、加害側は「なぜ今さらそんなことを言うのか」と困惑し、対話が完全に破綻します。健全な関係を維持するためには、感情の共有だけでなく、互いの尊厳とプロフェッショナルとしての境界線を意識的に引き続けることが不可欠でした。

【2026年現在】PESのソロ活動とRIP SLYME復帰の可能性
2026年現在、PESは自身の音楽スタジオおよびプライベートレーベルを拠点に、非常に自由で充実した創作活動を展開しています。ヒップホップにとどまらず、サーフミュージック、アコースティック、エレクトロニカを融合させたオーガニックなサウンドは、独自のファン層から高い評価を獲得しています。他アーティストへの楽曲プロデュースや客演も活発で、RIP SLYME時代とは異なる、穏やかで成熟した音楽表現を追求しています。
一方、3人体制となったRIP SLYMEも、フェス出演やイベント出演を通じて往年のヒット曲をパフォーマンスし、一定の動員力を維持しています。しかし、PESがグループへ復帰する可能性については、客観的に見て「極めてゼロに近い」と言わざるを得ません。
PES自身が過去のトラウマや精神的負荷からの回復を最優先にしており、グループ側もすでに3人編成を前提としたライブ構成・音源制作を確立しています。お互いが過去のしがらみに囚われることなく、それぞれの選んだフィールドで表現を全うすることが、2026年現在の両者にとって最も健全な選択肢となっています。
【pes リップスライム】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:PESがRIP SLYMEを脱退したのは具体的にいつですか?
A1:PES本人が正式に脱退届を提出したのは2017年9月です。ただし、この事実が公表されたのは2021年秋であり、約4年間にわたって公式な発表が伏せられていました。
Q2:PESが告白した「いじめ」や「不仲」の内容とはどのようなものですか?
A2:インスタライブやSNS上で、約20年間にわたりグループ内で発言権を封じられたり、周囲の前で冷遇されたりする精神的ハラスメントを受けていたことが明かされました。対話を求めても誠実に応じてもらえなかったことが、精神的限界につながったと説明されています。
Q3:PESとRYO-Zや他メンバーの和解はあり得ますか?
A3:2026年現在に至るまで、公的な和解や対話の成立は報じられていません。双方がそれぞれの音楽活動を独立して展開しており、感情的な溝や過去の経緯から見ても、短期間での関係修復は極めて困難と見られています。
Q4:RIP SLYMEの初期メンバーで現在残っているのは誰ですか?
A4:2026年現在、RIP SLYMEとして活動しているのはRYO-Z、ILMARI、DJ FUMIYAの3名です。PESおよびSUはグループを離脱しています。
まとめ:それぞれが選んだ音楽の道とファンが向き合うべき現在地
RIP SLYMEとPESの分裂劇は、日本のポップミュージック史において最も愛されたグループの一つが迎えた、あまりにも人間的で痛切な現実でした。青春を共有した仲間であっても、時間の経過や組織の歪み、そして言葉にできなかった痛みの蓄積によって、不可逆的な別れが訪れることがあります。
過去の名曲たちが放った輝きや、当時のリスナーが受け取った熱量は、グループの顛末によって損なわれるものではありません。しかし同時に、PESが一人の人間として自らの尊厳を守るために選んだ脱退という決断もまた、尊重されるべきものです。2026年の今、私たちは無理な再結成を望むのではなく、それぞれが選んだ新たな音の響きに耳を傾けることが、何よりの誠実な向き合い方と言えるでしょう。 (出典: pes リップスライム(Yahoo!ニュース))